犬の寿命をご存知ですか?

小型犬は15~16年、大型犬は10年くらいです。
天寿を全うしたとしても、大抵は飼い主さんが見送ることになるのです。

いずれそんな時が来ると頭でわかっていても、
いざ直面すると悲しみに暮れ、落胆の余り体調を崩す飼い主さんも少なくありません。

このようにペットを亡くす悲しみを「ペットロス」と言い、
欧米ではペットロス専門のカウンセラーや獣医もいるくらいです。

私も、如何に飼い主さんの心の痛みに寄り添うことができるか、
常々自分に問いかけています。

多くの飼い主さんは、もうこんな悲しい思いは二度とごめんだと
新たにペットを飼うことを拒まれるのですが、
私はそんな方にこそ、新たなパートナーとまた、
歩んでいって欲しいと願わずにはいられません。

なぜなら、「ペットの一生は飼い主さんによって決まる」からです。

「あなたのような飼い主さんに出会い、大切に育ててもらえる犬が、
また1頭増えるということです。

亡くなったパートナーも、自分と同じような幸せな一生を送れる仲間が
増えることを、喜んでくれるのではないでしょうか」。

診察室の片隅で、そんなお話をすることもあります。
迷い犬、迷い猫を捜している張り紙を街でよく見かけませんか?

現在、日本では、オーナーの元に戻る迷い犬は
全体の10%ぐらいにすぎないそうです。

一般的に犬の鑑札は首輪につけることが多いので、
首輪をはずしていまうと身元がわからなくなってしまいますが、
どんな時にも飼い主をはっきりさせておくことは人間の責任ではないでしょうか。

最近日本でも少しずつ普及し始めたマイクロチップとは、
ペットの体に埋め込まれた小さな(長さ約11ミリ、直径2ミリ)カプセルに
記録されたID番号をデータベースに照会することで、
誰とどこに住んでいる犬や猫かといった情報を
短時間で調べることができる電子標識です。

犬や猫のほか、野生動物の観察にも用いられ、
現在、ヨーロッパ諸国、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどで
450万頭以上の動物に使われています。

また、フランスやシンガポールなどでは法律で義務化されるなど、
海外ではマイクロチップが広く普及しており、盗難や捨て犬防止、
迷子時の身元確認などに役立っています。

わが国では、この6月以降、狂犬病防止策の強化により、
イギリス、オーストラリアなどを除く大半の国から帰国する犬や猫に
マイクロチップを埋め込むことが義務化されます。

しかし、現実はマイクロチップの入手すら困難な国もあり、
このままではペットを連れて帰れない人も続出しそうな気配です。

そもそもマイクロチップとは「動物を愛する気持ち」に基づいて生まれたもの。
諸外国では、その精神がしっかり受け継がれてきたからこそ、
ここまで普及したのです。

マイクロチップそのものがまだ根付いていない日本において、
人間の都合だけで導入されるこの制度に疑問を感じます。

今一度「ペットは人間の大切なパートナーであること」を踏まえて、
じっくり考えてみるべきではないでしょうか。
 

 獣医師は人気職業?
最近、小学生の将来の夢についてのアンケートで
獣医師が上位に入っているようですね。

ペットブームからかもしれませんが、うれしいことです。

でも、動物が好きというだけでは続けていける職業ではありません。

人間の医者同様、命を預かるため、常に緊張感を維持しなければならないし、
病気は待ってくれないので時間も不規則、休日もほとんどありません。

動物は自分で症状を説明してくれないので、
飼い主さんからの情報を元に的確に判断する知識や、
最新医療技術を常に学び続けなければなりません。

治療中に傷を負う事も日常茶飯事。

そんな中で昼夜を問わず動物の世話を続ける強い精神力と体力も不可欠です。

でも、元気になって尻尾をフリフリしてくれたり、
飼い主さんから笑顔で、時に涙でお礼を言ってもらえるときの
充足感は言葉に出来ません。

獣医師は動物&飼い主さんをHappyにしてあげるという役目において、
心から誇りをもてる職業です。

そんな僕らを目標にしたお子さんがこれからも増えてくれることを願います。

あ、そうそう、治療の合間に飼い主さんとペット談義に花を咲かせるひとときも
密かな楽しみなんです。

「動物が大好き!」。やはり獣医師にはその気持ちが何より大切なようですね。
近年、家族の一員として犬を飼い入れる人が増え、
ペットショップや犬同伴可能なレストランも多くなっています。

しかし、欧米諸国のペットを取り巻く環境に比べれば、
日本はまだまだしつけや飼い主さん側のモラルの面で
遅れをとっているのは現状です。

飼い主やオーナーという所有者的な感覚ではなく、
ガーディアン、つまり「いつも一緒にいる愛すべき動物の保護者」という
感覚をもって欲しいと思います。

保護者として、自分の子どものように教育やしつけをしていくことは、
社会の一員として認めてもらうために、当然のことですよね。

我々動物病院は、単に病気を予防治療するだけでなく、
犬、人ともにハッピーになれるよう、私達のコンセプトであるホスピタリティ(もてなし)をもって、
社会に貢献していきたいと考えています。

日本でも有数の犬登録数を誇る田園都市周辺は、
緑地、歩道、公園と犬にとっても恵まれた環境が整っています。
周辺環境だけでなく、愛犬家一人ひとりの心がけで
「人や犬を取り巻く環境日本一」の地域にしていきましょう!